出張応援します 全日本女子チア部 【イベント人物図鑑】

  • 2018/3/21
▲全日本女子チア部 クミッチェル(左)&セッキー(右)

出張応援します

 毎週火曜日の朝8時すぎ、新宿駅西口に彼女たちは現れる。「応援してまーす」。満面の笑みとキレの良いダンスは、出社するサラリーマンに向けられたものだ。といって、足を止める人はほとんどいない。目を向けることもなく先を急ぐサラリーマンと、彼女たちが振りまく笑顔のコントラストは、どこか不条理でさえある。

 「誰に頼まれたわけでもない。自分がやりたくてやっている」。2代目部長のクミッチェルは、リポーターや司会の仕事をしながら「朝チア」の活動を続ける。山陰中央テレビでアナウンサーとして働いた後、キャリアアップを目指して上京。だが、思ったように仕事が入らず、オーディションを受けては落ちる時期を過ごした。

 東京に戻り1年が過ぎた頃、今と同じ新宿で、初代部長がたった一人で応援する姿を見て戦慄(せんりつ)が走った。迷いもせずその場で入部を志願した。5年後、初代部長が引退。今度はクミッチェルが一人で活動することになる。そんな彼女に撃ち抜かれて入部したのがセッキーだ。

 彼女たちを応援へ駆り立てるものは何なのか。「ありがとう、元気が出た、と言ってくれる人たちの笑顔」。恐らく、これまでに何千、何万回と尋ねられたのだろう。間髪入れずに二人は答えた。とはいえ、無視されることの方が圧倒的に多い。「わざわざ、つらい思いをしてでも手に入れたいほど、その笑顔は貴いの?」。満面の笑みで二人はうなずく。「だから、応援バカ、応援ジャンキーなんです、私たち」

 転機は2年前。知人の送別会でチアリーディングを頼まれて以来、うちでもやってくれと依頼が相次いだ。そして始まったのが「出張チア」だ。チア活動7年目にして初めて報酬を手にした。最近は新橋や池袋など活動の場を広げている。2人の他に、ちむと、まっつんを加えた4人が、全日本女子チア部として、笑顔を届けている。


新着記事

  1. 2022-3-22

    バーチャルオフィスの利用急増 oVice、提供開始から1年半で利用数2000社に

  2. 2022-3-18

    第43回 2年ぶりの日本への帰国 厳しい検疫を体験【今日の中国】

  3. 2022-3-8

    展示会からウェビナー営業に切り替え コストダウン・二次利用可で「費用対効果高い」【リード獲得100本連載】A・R・P(神奈川県秦野市)

  4. 2022-3-3

    DMM.com、2022年度も約60業種のオンライン展示会を開催【オンライン展示会】

  5. 2022-3-1

    認知向上のため新聞に広告出稿、DMMオンライン展示会では93社にリーチ【リード獲得100本連載】 画屋(大阪府豊中市)

  6. 2022-2-17

    オンライン営業が一般化 ウェビナーやウェブ広告からリードを獲得 @関西 総務・人事・経理Week

ページ上部へ戻る