変わるゲーム市場消えゆく小売店舗

▲東京ゲームショウ2017に出展するDMM・com。スマホやPCゲームで勢いを増している

デジタル販売が加速

毎年数十万人規模の来場者が参加する「東京ゲームショウ」で、スマホゲームの台頭が如実になっている。中小開発会社に加え大手のカプコン(大阪市)やコナミホールディングス(東京都港区)、スクウェア・エニックス(同新宿区)などがこぞってスマートフォン向けタイトルを発表し、かつて市場をけん引した家庭用ゲーム機市場は勢いを落とすようになった。

あおりを受けているのは家庭用ゲームの販売をおこなう小売店舗だ。大手家電量販店の増加にともない、ゲーム用品を専門に扱う小売店舗は急速に減少。かつては身近にあった「町のゲーム屋さん」がなくなりつつある。

要因は、ゲーム開発企業の販売戦略の変化だ。近年、ゲーム機の常時ネット接続が広く普及したことで、販売方法はデジタル配信が主流となりつつある。

カプコンでは、家庭用ゲーム販売におけるデジタル配信の比率が、2011年度の6%から17年度には31.5%へとしている。今年度は33.6%まで増加すると見込んでおり、デジタル配信はさらに加速しそうだ。

同社の辻本春弘社長は「近年、かつて販売した作品を最新のゲーム機で遊べるようにリマスターして販売するケースが多くなっている。だが、こうした過去の作品の再販は小売店では大きく扱われない傾向が強く、結果としてデジタル配信が増えている。このように、デジタル配信は過去の作品であっても、注目を集める機会があれば再び販売のチャンスをつかむことができるメリットがある」と話す。

ゲーム市場全体がスマホ市場にけん引される現状、こうしたデジタル配信はますます加速しそうだ。スマホゲーム開発のエピック・ゲームス・ジャパンの河﨑高之氏は「スマホの普及でデジタル配信の幅が広がったことで、これまでゲームの開発のみを受託し、販売はおこなえなかった中小の開発会社でも、販売に乗り出せるようになっている」と話している。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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