展示会 見本市 来場者数ランキング334(1)

中に入ると異なる景色想定外の人たちがいる

物流業界の展示会と聞いて、読者はどんなものを想像するだろう。おおかた、運送各社のマスコットがボールペンやクリアファイルの入った袋を配る姿ではないだろうか。もしかすると、会場のどこかでそんな一コマもあったかもしれないが、今となってはその辺りの記憶がない。なぜなら、展示会の主役は運送会社ではなかったからだ。

昨年9月、「国際物流総合展」(57位・6万4071人)で、来場者の注目を集めていたのは、自動車部品製造工場を模した空間で、縦横無尽に材料を配るロボットだった。彼は、作業現場で不足しそうな部品をバックヤードから運び出し、外部から届いた材料の入った箱を決められた場所にしまう作業を繰り返していた。届いた材料を発注したのも、おそらく彼だ。それは、無人化された最新工場で採用された在庫管理システムだった。

会場で、さらに驚いたことがある。来場者の大半が製造業に勤務する人達だったことだ。主催者に聞くと、物流業界の頂点に立つのは「荷主」と呼ばれる発送物の発注企業だという。日本の物流業界で最大の発注企業は製造業だったのだ。

説明されれば理解できたが、メーカーが物流業界の頂点に立つイメージはなかった。一方で、これは日本独特の商習慣によるものだということを知った。日本では商品を売った側が配送費用を負担するが、海外では買う側が負担する。そのため、日本のメーカーはコストを削減するために、物流システムに常に厳しい目を向けているということだった。

要するに、外から見るのと中に入って見るのとでは、景色はまったく異なるということだ。足を踏み入れてみなければ、正しい情報など得られない。外から見てビジネスチャンスの有無を測るのはやめたほうがいいと、心から思わされた。

「こんなところに、どうして人が集まってるのか」ランキングを見てそんな疑問を持った人は、おそらくチャンスを掴みかけている。自分には関係ない業界と思わずに、足を運んでみるといい。その時は、誰がそこに来ているのかを聞いてみるといいだろう。商売につながる新しい発見があるはずだ。

〈集計方法〉
本ランキングは、2016年4月から2017年3月までに開催された展示会・見本市の主催者から、会期中に来場した参加者の数を聞き取り、まとめた。回答を得られなかった一部展示会については、公式HPなどによる結果報告を基に推定している。なお、同期間中に開催されていない、定期開催の展示会については、直近の開催実績を掲載した。

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