地元企業の“祭”、市民にPR 出展社9割超が「満足」 

▲昨年は3万9000人が来場。横須賀市民が6割だという

「よこすか産業まつり」3万9000人が参加

神奈川県横須賀市は11月11~12日、地元企業の製品PRを目的とした「よこすか産業まつり2017」を開催する。1996年から開催されているイベントで、今年で22回目。昨年の出展数は約160ブース。ビジネスマッチングだけでなく、市民に地元の企業や製品、技術を知ってもらうことで、地元産業の活性化を図っている。

会場は市内にある三笠公園。昨年は2日間で3万9000人が来場した。市民はもちろん、市外、県外からの来場も多かったという。出展者のほとんどが地元企業だ。市内の飲食店や農林水産事業者、自動車などの製造業者、観光関連企業がメーンで、企業の規模は日産自動車やトヨタ自動車といった大手企業から地元商店までさまざまだ。自社製品のPRを目的に参加しているというが、商談会としての成果で言えば大規模展示場などで開かれる展示会に比べれば微少だろう。それでも、毎年必ず出展する企業も多い。

イベント運営を担当する横須賀市経済部・経済企画課の小林祐馬氏は「市内の参加者が6割以上。出展者からは好評をいただいています。昨年、出展者に実施したアンケートでは、9割以上が一定の満足度を得ているとの結果でした」と話す。

「市民に知ってもらいたい」

主催する市としては、ビジネスマンを呼び込もうという意図は強くない。実際、集客のために実施している企画は、米軍第7艦隊音楽隊による演奏や、横須賀に拠点を置く横浜F・マリノスのチアリーディングチームによるショーなど一般来場者を呼び込むためのもの。昨年、会場内でもっともにぎわいを見せたのは、市内の養鶏場が実施した「卵のつかみ取り大会」だったという。

会場は三笠公園。町のシンボルとも言える戦艦「三笠」が保存されている

それでも、来場する市民の中からビジネスマッチングにつながることもある。同課の大道裕係長は「来場者数万人に対しての自社製品・サービスのPRは、出展者にとってもPR効果が大きく、貴重な場となっています」と話す。市民へのPRを望む背景には、地元企業への関心を高める意図もあるようだ。

市が地元企業を対象に実施した、今年1~3月の景況調査では、製造業・建設業・卸小売業・不動産業・サービス業のすべてが雇用不足と回答した。

横須賀は横浜まで電車で30分、品川まで1時間弱という好立地だ。人材を採用したいと考えても、市民には都心部に就職する人も多く、人材の確保は容易くないようだ。イベントを通じて市内の企業に触れてもらうことで、市民の地元産業への関心が深まる。それこそが出展者にとっての参加意欲につながっているとも言えるだろう。

学生が職業体験

横須賀は歴史ある軍港の町であり、造船企業も多い。大手自動車工場を有するほか、自然にも恵まれていることから農林水産業も盛んだ。さらに、1997年には電波・情報通信技術の研究開発拠点として「横須賀リサーチパーク」が開設された。NTTドコモや日本電気、富士通など59機関が同拠点に進出しており、日本有数の情報通信技術の拠点として研究が進められている。

横須賀市経済企画課大道裕係長(右)小林祐馬氏(左)

「こうした地域の産業を知ってもらうことが地元企業の発展につながると考えて、イベントを運営しています。今年は地元の学生にブースを出してもらい、職業体験をしてもらうことも企画している。地元での就職や起業などを意識してもらえれば」と大道係長は語る。現在は出展企業を募集中だ。申し込みは21日まで。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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