▲karakuri productsが開発した1/2タチコマ。3月にビッグサイトで開かれた「Slush Tokyo」にも出展した

アニメ作品を活用して町おこしを図る動きが活発化している。昨年大ヒットした映画「君の名は。」の影響から、作品の舞台となった岐阜県飛騨地方に多くのファンが訪れた。一方、こうした動きに伴って、アニメと地域を結ぶサービスも登場している。

キャラクターを街に派遣

6日、東京・渋谷にあるショッピングセンター「マルイ」の店頭に、1体の青いロボットが登場した。4本の脚と2本の腕、まるで甲殻類のような不気味な見た目とは裏腹に、甲高い声で「僕らはみんな生きている~♪」と陽気に歌う。周囲にはスマホを片手に写真撮影にいそしむ客で人だかりができた。

このロボットは、士郎正宗氏が描く漫画「攻殻機動隊(英題:ゴースト・イン・ザ・シェル)」に登場する兵器で、名前は「タチコマ」。ロボット開発を行うkarakuri products(東京都中央区)が、2分の1サイズで制作した。ヒトやモノを認識して、「しゃべる」「踊る」「モノを渡す」などさまざまな行動を取ることができる。

▲karakuri products(東京都中央区)の松村礼央社長

同社はこのタチコマを自治体や商業施設向けにレンタルを開始した。攻殻機動隊はハリウッド映画化もされ、7日から日本で上映が開始。アニメ化もされており、海外からの人気も高い。作品のファンを呼び込む効果が期待されるという。

同社はタチコマについて経産省の「ロボット導入実証事業」の採択を受け、これまでに渋谷マルイ、あべのハルカス展望台(大阪市)、アジア太平洋トレードセンター(同)の店舗で実証実験を行った。顧客が購入した商品をタチコマが手渡すことで、売り上げが約2倍になったという。

同社の松村礼央社長は「ロボットを商業施設で活用することは、現状ではさまざまな規制があることから容易ではない。そこで、まずは自治体に使ってもらうことで有用性を周知していきたいと考えている」と話す。費用は輸送費用などによって変動するが、数百万円程度が目安だという。

アニメと地域活性を結び付けるには、「聖地」でなくてもいい。陽気に働くタチコマが、その一歩となるのかもしれない。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中

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