▲事前登録せず来場した人のためのパソコン端末も用意されたが、使用する人は少なかった

「イベント運営にかかる労務を自動化することは難しい」イベントの実務に就いた時間が長い人ほど、そのように考えがちだ。業務フローで分類できない個別対応が多いこと、関わる人の数が多いからこそトラブルが多く、その度に指示出しと確認に追われるといった理由が考えられる。だが、採用難が経営に影響を及ぼす域に達し、業務を自動化するシステムを導入するイベント会社も出てきた。

【システム特集】CEATEC JAPAN 受付で並ばず入場

▲CEATEC JAPANの会場では当日入場受付窓口がなく、受付入り口で入場者証のバーコードを読み込むスタッフが配置されていた

システムによる自動化は、来場者の入場受け付けでも求められている。入場時の行列は、イベントの人気を示すバロメーターのように受け止められていることもある。だが、展示会の場合、会場が広く、移動だけでかなりの時間を要する。さらに、受け付けで時間を奪われるのは来場者にとってストレスでしかない。

エレクトロニクスの展示会「CEATEC JAPAN」(10/16~19@幕張メッセ)には、入場受付窓口が無かった。事前登録を済ませた人はバーコードが印字された入場証を出力し、入り口に置かれたホルダーに折りたたんで入れるのだ。入り口でバーコードリーダーを持ったスタッフに入場証を見せれば受け付けは終了。入場証を持たない人には、スマホから入場証を発券できる無人窓口が設けられた。事前登録せず来場した人には、PCで情報を入力するブースを用意した。

主催者発表では昨年よりも来場者数が増えたが、入り口付近に行列は見られず、会場で入場登録をする人は少なく、PCブースを使う人もまばらだった。

入場受け付けの自動化は、特にビジネス展示会において、来場者の事前申し込みとセットでなければ広げにくい。例えばスマホなどで入場させると、主催者にとって最も重要な名刺情報が集められないからだ。そのため、業界や来場者層によって、導入の難しさは異なる。だが、来場者の満足度向上に、自動化は欠かせないだろう。

来場者のストレスはイベント会場内でも起こりうる。「自分がどこにいるのかわからない」「目当てのブースを探せない」という声をよく耳にする。招待した顧客がブースにたどり着けず、商機を逃したという出展者の不満は大きな展示会につきものだ。イベント特有の不便さ解消に、システムが果たす領域は、まだたくさんあるだろう。



国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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