第二回 今日の中国~朝食は外で素早くが中国流~

中国人の朝は平均的に日本人より1時間くらい早いと感じます。理由の一つは、小中学校の始業が7時30分だからです(地域と季節によっての違いはありますが)。日本も同じだと思いますが、子供がいる家庭は子供中心の生活時間になるので、早くなるわけです。とはいえ、親ではない大人たちも含め、理由はそれぞれ違いますが、平均的に早い時間から1日をスタートします。

朝が早いと、朝ご飯は遅くなります。中国人の大半は朝ご飯を食べるので、睡眠を十分取りたい人は家で朝ご飯を食べません。通勤・通学途中で購入し、歩きながら、もしくは、会社についてから自分のデスクで食べます。

余談ですが、大都市部の北京や上海では通勤ラッシュが存在しますが、私の住む廈門では無縁。通勤通学の手段が、自転車、バイク、バス、徒歩がメインだからです。

時間をかけずに簡単に済ませたいので、かゆ、まんじゅう(具は入ってません)、揚げパン、麺などを主食に、少しの野菜料理や果物を添えて、豆乳やお茶を飲むわけです。街中では朝食専門のお店や、朝だけ出現する屋台も多数存在し、彼らが中国人の朝食を支えています。

1回の朝食にかける費用は、5~10元(80~180円)といったところでしょうか。今朝は、かゆ、野菜、ゆで卵に7元(110円)を支払い、お腹いっぱいになりました。日本では「中国人は外食が多い」とよく聞くと思いますが、朝ご飯の習慣がそのイメージを生んだのかもしれません。

確かに外食は多いのですが、夕飯は家で作って食べることも多いのです。数年前、日本の企業がコーンフレークを中国に売り込み、朝食改革を試みたことがありました。上海などの大都市で多少の盛り上がりを見せたものの、結局、中国の長い歴史にはかなわず、拡販に至ることはありませんでした。一度は新たな朝食を試みた中国人も元の鞘(さや)に戻ったわけです。

西洋的朝食で浸透したのはパンくらいかもしれません。パンでさえ、広まるまでに時間がかかったようですが、同じ麦を主体としているので「少し高いまんじゅう」という位置付けで広まったように思われます。


特集【今日の中国】はこちら

第一回 今日の中国~果物店が並ぶ街~

狩野浩治氏

1964年福岡県生まれ。バックパッカーとして各国を回った後、国内大手小売り会社に入社し海外事業部に配属。以降33年間、海外生活が続き、8年前から中国で生活する。中国企業の副総経理を務める。

関連記事

コメントは利用できません。

 

おすすめ記事

グループ会社

全国賃貸住宅新聞社

ページ上部へ戻る